木石舎の病院設計・医院設計・住宅設計は、それぞれが個性的です。

どれも同じような、ワンパターンなデザインのものはありません。

それは、与えられた条件がそれぞれ異なるように、その機能やデザインにも、それぞれの解決法を追求しているその『あかし』です。

全国の病院 医院設計に対応しておりますのでお気軽にお問い合せ下さい。

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老人福祉施設

老人福祉施設

人は誰でも年老います・・・ちょっとのところでつまずき、視力も握力も弱くなり耳もとおくなります。
そのためにはそれなりの設計上の「しつらえ」を備えておくのは当然必要なことです。
でも、もっと大切なことも忘れてはなりません。
お年寄りの生活を優しく受け止めていくにはどうすればいいのか?それもメンタルな意味で・・
お年寄りが日々暮らすとき、その生活環境を支える素材感はとても重要になります。歩行を支える床材、手すりや壁の柔らかさ、天井の風合い・・・それら生活を支えてくれる素材の中で、木材ほど馴染みの深いものはありません。その上構造体が木造なら申し分ありません。身体に優しく音にもやさしい適度な湿度を保ってくれる快適な住空間になります。

 

大坪氏と佐々野氏 老人施設の設計についての対談

 

大坪 克也氏(左) 1955年福岡県生まれ 九州大学大学院 (株)山下設計勤務後 1990年 風土計画設立

大坪 克也氏(左) 1955年福岡県生まれ 九州大学大学院 (株)山下設計勤務後 1990年 風土計画設立

    • 設計のメインコンセプトについて
      大坪:私の老人施設との関わりは「宅老所よりあい」という組織の発足がそもそもの始まりです。この「宅老所よりあい」に賛同する人々が中心となり、30年ほど前、福岡市地行のお寺を借りて始められました。そこではまず老人の「場を作る」ということが第一であり、施設の条件などはほとんど考える前に、まずはなにしろ必要な場を作ることから始めざるを得ませんでした。
      佐々野コンセプト云々よりまず場を作ろう・全てはそれから・・ということですね。この「よりあい」という組織自体は一般的な老人ホームといったと違い、行き場のない老人が身を寄せる場所づくりが主眼ですね。ところが私たちの手がける老人施設は施設を建設運営する主体(医療機関など)が、老人が身も心も安心して暮らせる環境を提供するものですから、自ずと違いがあるように思います。

 

    • 設計はどのように展開していくのでしょうか?
      大坪:いつもワークショップから始めます。みなさんの意見を聞くことから始め計画が進んでいくことがほとんどなので、いわゆるデザインはやっていくうちにフト出てくることもあるかな?という感じです。つまり老人施設に個性を主張するデザインではもともと必要ありませんので。
      佐々野なるほどそれは大坪さんが関わっている運営形態の特色ですね。普通、施設としての老人ホームはこれと違いその運営に携わる主体(例えば医療法人)の個性は大変必要です。入所者の身体状況も考慮しながら安全で快適なノーマルな生活がなるべく送れるようなしつらえがとても重要になります。老人ホームも個室が主体ですが、これまでの人生の生活歴史を慈しみながらも新しい集団にも馴染めるような空間の配慮が重要になります。その気持ちの緩衝役としての素材は重要な役目を果たすと思います。その意味でも老人施設での木材の役割は大きいと思います。

 

    • 心地よいデザインとは
      佐々野:老人施設はこのようですが、保育園などの施設のデザインはどのようにお考えですか
      大坪:保育園などにはこれまでの老人施設とは違い、デザインはとても重要だと思います。幼い子供の感性は伸び伸びと育ててあげたいですね
      佐々野:それではその「心地よいデザイン」とはどういうものとお考えですか?
      大坪:心地よいデザインにはちょっとした緊張感がそこに必要だと思います。ただ美しい、気持ちいい・・だけではなく、このちょっとしたスパイスが「心地よさ」をぐっと引き立てると思います。
      佐々野それは面白い見方ですね。確かにただ美しい!を超えての印象深い何かが重要なのでしょうね。大坪さんのお話をお聞きして心地よいこと=設計の秘密がちょっと垣間見えた気がします。有難うございました。